太陽光発電と聞くと大方の人は自宅戸建の屋根に設置するパターンを想定されると思いますが、私の場合は、茨城県に野立てVerの太陽光発電設備を一機所有しています。ちょうど2年前に契約しました。なので、これからの発電量がどうなっていくか?は未知数ですが、この2年間の発電量実績はどうだったのか?などについて詳しく述べていきたいと思います。
これから野立てVerの太陽光発電設備の保有を検討されている方々への一助になれば幸いです。
先ずは私の2年間の売電実績値と契約前に業者(某D社)から提示されたSimulation表をご覧ください。
Simulation
上記のとおり初年度の売電収入額は¥2,530,776で2年目は¥2,518,122となってます。
ですが、実際はどうだったのか?????
売電収入実直
< 初年度:2021/12~2022/11 >
な、なんと、、初年度は667,463円(-26.4%)の赤字です。。
< 2年目 : 2022/12~2023/11 >
2年目は初年度と比べて改善はしたものの、結果論としては売電実績値はSimulation額には到達せず。
-¥337,949(-13%)の赤字です。。
上記からもお分かりの通り「売り手」は物件を購入されやすくする為に、Simulation額(=利回り)をストレッチさせている傾向がありそうです。そう思った方が無難だと私は考えます。ご覧頂きました通り、私の場合は、初年度で-27%の赤字、2年目で-13%となリ平均すると-20%の赤字となります。
この事から、皆さんにお伝えしたいのは、Simulationに記載されている売電収入額の8掛け=80%掛けを本来得る事が出来る実際の売電収入額だと考えてほしいという事です。皆さんの場合、もしも、この掛け率(8掛け)よりも良い状態で回す事が出来たなら、その分はプラスになったという事になるので気分も良いですよね。従って、私から提言させていただく「8掛け」は参考値としてボトムラインにセット頂ければ良いかなと思います。
Simulation売電収入額との比較の次に大事なのは、実際の収支がどうなっているかです。大方予想がつくとは思いますが、はい、そうです。残念ながら赤字状態です。私は本物件をフルローン(頭金なし、期間19年)で契約している為、ローン返済額や税金、電気代など諸々の支出額の方が、売電収入額を上回っています。「支出額>売電収入額」となってしまっています。当たり前の話ですが、ローンの金利、返済額は、このSimulationを元に作られているので、Simulation通りの売電収入額を生み出せていないという事は実際の収支も赤字になる事を意味しています。
繰り返しになりますが以下2点に気をつけて、「契約を進めるのか」「辞めるのか」の判断をするのが良いと思います。
①Simulation表で表現されている売電収入額を8掛けで計算する
収入額の期待値コントロールを行う
② ①をベースとしたローン返済額と金利を事前に計算し、それを実現してくれる金融機関を選ぶもしくは交渉する
実際の収支に関与する大事な計算です。
絶対に実施してください。
もしここで採算が合わないとなったら契約は見送った方が良いでしょう
ちなみに私の場合、主な支出としては以下6項目があります。
・土地賃料
・電気代
・設備管理費
・償却しさん税
・設備交換費
・ローン返済金
キャッシュフローをポジティブ(+)にする為に、上記①、②をしっかりと念頭に置き、実行する事を強くお勧めします。
先日より当方のブログに記載している通り、私は先月銅線ケーブルを盗まれました。被害総額は約300万円です。
上記でも触れましたが、私が所有している太陽光発電設備の年間の売電収入額は218万円です。そうです、全く採算があっていない状態にも関わらず、プラスして支出が300万円も増える事になってしまったのです。
私の様にとんでもなく最悪な状態にならない為に、皆さんは、契約前に必ず現地へ行って(行くだけではだめ)セキュリティチェックをしてください。大方の設備は防犯カメラなどのセキュリティシステムが導入されていないと思いますので、契約前に交渉して導入してもらってください。可能であれば契約後〜引き渡しまでに、セキュリティシステムを導入した状態である事を強くお勧めします。これを怠ってしまうと、常習的犯人グループの格好の餌食にされてしまう可能性がかなり高く、甚大な被害を被ってしまう事になります。私の二の舞にならぬように!
<事前にチェックしてほしい事項>
・頑丈なフェンスが360度全てに設置されているか
・ゲート(入り口)の施錠、鍵は簡単に突破・破壊されないモノが設置されているか
・銅線ケーブルの周囲に工夫がされているか
・不審者の侵入を阻止・撃退する仕組みがあるか
昨今、世界中で「脱炭素社会の実現を目指す」という潮流になっています。2年前、私も個人で出来ることがないか?と検討した結果、太陽光発電設備を保有し世の中の環境に貢献しよう!と心に決めました。この考え方は今でも変わっていません。
ですが、どんなに立派な理想を並べたところで実際現場で起こっている事がこの理想に近づいてくれないと意味がありません。そうです、私は理想の持ち方は良かったのですが、現場への対策(特に事前準備)が圧倒的に不足していた為、売電収支が合わず赤字になる。盗難事故に遭う。という散々な状態になっています。
自分自身も今後このような事を繰り返さない為にも、そして、本記事が皆様にとって有益な内容となっていればという思いで私の経験とこの記事が何かしらお役に立てれたんだと考える事が出来て幸せな気持ちになります。
何事も事前準備をしっかりし本番を迎えることが大事だと改めて痛感し、終わりにしたいと思います。ありがとうございました。